労働者派遣業の許可に必要な監査証明はどうやって取得するの?

労働者派遣・有料職業紹介事業の許可申請時に必要な監査証明書の取得には公認会計士に依頼する必要があります。

監査証明書を発行したいけれど、どれくらいの費用がかかるのか知りたい、手続きの流れを知りたいという方へ、労働者派遣・有料職業紹介事業の許可申請時に必要な監査証明にかかる費用と手続きの流れを解説いたします。

監査証明にかかる費用

監査証明書の発行には、公認会計士による監査が必要で費用(監査報酬)がかかります。
費用の相場は監査する会社の規模にもよりますが、15万〜80万円程です。
監査報酬の金額は主に以下の3つの要素で決まります。

  1. 「監査証明」と「合意された手続」の違い
  2. 会社の規模
  3. 監査手続の対象期間

それぞれ一つずつ説明していきます。

1.「監査証明」と「合意された手続」の違い

費用(監査報酬)は、「監査証明」と「合意された手続」のどちらかによっても変動します。新規の許可申請時には「監査証明」が必須となり、更新の申請時には「合意された手続」でも認められています。

監査基準に基づき手続を行う「監査証明」に対し、「合意された手続」では特定の重要な勘定項目の手続を行います。

チェックする項目は監査証明の方が多いですが、合意された手続の場合でも手続きの内容によって変動するため、どちらの方が費用が高くなるかは会社により異なります。

2.会社の規模

費用(監査報酬)は、会社の規模(売上高・総資産の金額等)によっても変わります。

公認会計士による監査業務は、会社の売上高や総資産の金額によって監査の業務量が大きく異なります。

そのため、一般的には売上高や総資産が大きいほど費用はそれに応じて高くなり、小さいほど低くなります。

3.監査手続に必要な時間や対象期間

費用(監査報酬)は、監査手続をするために必要な時間や対象期間の長さによっても異なります。

会社の規模が大きく、監査対象期間が長い場合には監査手続に必要な時間や期間が長くなり、その場合には一般的に費用が高くなることがあります。

監査証明の手続の流れ

次に、監査証明と合意された手続の流れについてご説明します。

  1. ご契約
  2. 資料の送付
  3. 手続実施後、各報告書の送付
  4. 労働局へご提出

会社規模や資料の準備状況等によって異なりますが、納期はご依頼から約1週間~最大1か月程度です。

監査証明に必要な資料

監査証明及び合意された手続には、一般的に以下のような資料が必要なので事前に準備しておきましょう。

  • 銀行残高証明書
  • 登記簿謄本
  • 総勘定元帳
  • 税務申告書
  • 対象となる月次決算書
  • 納税証明書 など

監査証明書取得時の注意点

労働者派遣・有料職業紹介事業許可申請の監査証明書を取得する際には、監査を行うことができる専門家には指定があるという点に注意しましょう。

監査証明書は、原則的に会社や代表者と関係のない第三者の公認会計士のみが発行することができます。

事業に関与している公認会計士や顧問会計士は、独立性の観点から監査証明や合意された手続の依頼をすることができません。

監査を行えない公認会計士の例:

  • 税務顧問を担当する会計事務所に所属する公認会計士
  • 会社に雇用されている公認会計士
  • 会社役員等と親族関係にある公認会計士
  • その他、独立性を害する利害関係を有する公認会計士

また、税理士や弁護士など他の有資格者では発行することができない点も注意しましょう。

監査証明の取得はクイノス総合会計事務所にお任せください。

派遣監査証明を依頼する際は、

  • 自社の所在地をカバーしているか
  • 休日及び時間外対応も行っているか
  • 監査実施から終了までの日数が短く労働者派遣事業・有料職業紹介事業に関する高い専門性を有しているか

などを判断基準にするといいでしょう。

弊事務所では、会計士登録15年以上かつ上場企業での経理経験を有するメンバーが、全国をカバーしており、リスクに応じた効果的・効率的な監査手続をフルリモートでご提供可能です。

まとめ

労働者派遣事業申請の監査証明にかかる費用の相場は、15万〜80万円程で、以下の三つの要素によって金額が変わります。

  1. 「監査証明」と「合意された手続」の違い
  2. 会社の規模
  3. 監査手続に必要な時間や対象期間

会社規模等によって異なりますが、一般的な納期は約1週間〜最大1か月程度を目安にしておくと良いでしょう。

また、監査証明書は原則的に企業と関係のない第三者の公認会計士のみが発行することができ、すでに事業に関与している公認会計士や、税理士等のその他の有資格者では対応できない点も注意しましょう。

弊事務所では、監査手続をフルリモートでご提供できる体制を整えております。
北海道から沖縄まで全国の会社様より、ご相談を受け付けております。
設立1期目の期中で新規許可申請をご検討されている方は特別価格にて対応可能です。
お見積りや監査の進め方や依頼資料などのご相談は無料で承っております。            監査証明にお悩みの方はぜひ一度お気軽にご相談ください。

以上

クイノス総合会計事務所は税務、会計監査サービス、スポットCFOサービスを提供しております。
会計監査サービスでは派遣業や幼稚園、認定こども園の会計監査など非上場企業の監査に特化しているため上場会社を監査している監査法人等と比較し、会社規模やリスクに見合った効率的かつ効果的な監査を行うことを基本方針にしています。
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この記事を書いた人

新井 康悦

新井 康悦

クイノス総合会計事務所代表 公認会計士・税理士
有限責任監査法人トーマツ→上場企業 財務経理部長・IR部門責任者→クイノス総合会計事務所